各講座が3分でわかる!『おかしなサマースクール』第6限目 江戸時代クッキング

2023年8月26日 春日井市おかしな実験農場+秘密の古民家

☆参加者14名

「ピーマン、きゅうり、なすはどうやってなっているの?」

「……」

「オクラは?カボチャは?」

「…………」

子どもの質問に、ちゃんと説明できますか?意外とちゃんと答えられない大人も多いのでは?

子どもたちの中には、野菜は工場で作られている(まんざら間違いではないですが)と思っている子もいるとか。それなら“ホンモノ”の野菜を自分の手で収穫して、自分たちで料理も作っちゃおう!と、野菜のお勉強&調理実習という1つで2度おいしい、充実の教室が開かれました。

晩夏とはいえ、まだまだ真夏のような暑さの中、参加した親子が向かったのは春日井市にある「おかしな実験農場」。ここでは農場のオーナーの林俊輔さん指導のもと、「おか験」メンバーたちがえんどう豆の栽培をはじめ、さまざまな農作業を行っている。

この時期のきゅうりやなす、ピーマンなどの夏野菜は、たっぷりの日差しを浴びて、どの野菜もびっくりするほどぷっくりツヤツヤ。この野菜たちを収穫しまくるのが前半のミッション。無農薬、無化学肥料の畑のため、収穫したらその場で食べてもOK!

後半は、とってきた野菜を、江戸時代に建てられた築170年ほどの古民家「神屋炉庵(かぎやろあん)」で、囲炉裏やかまどを使ってみんなで料理。レシピを考えて、調理の指導をしてくれたのは料理研究家の井上亜希子さん。

亜希子さんは、NHK大河ドラマ「どうする家康」に登場する食事も作っており、今回のメニューの中には大河ドラマで使っていた調味料をヒントにしたものも。

囲炉裏もかまども教科書で見たことあるけど、“ホンモノ”を見るのも触るのも初めて、という子どもたちにとっては丸ごとドキドキ初体験だ。

さてこの日のルールはたったひとつ。
パパやママは子どもたちに

「やっちゃダメ!」は絶対に言わないこと!

ということで、まずは朝の涼しいうちに畑へGO!林さんと一緒に畑を歩きながら、元気に育っている野菜たちの観察。

「どのきゅうりが一番美味しいの?」

「真っ白だけど、本当になすなの?」

真剣なまなざしで尋ねる子どもたちに、林さんの説明にも熱が入る。

その後は自由に収穫タイム。初めはおっかなびっくり収穫していた子どもたちも、慣れてくると大きななすを手に、得意げにスタッフのところへ駆け寄ってくる姿も。日差しが照りつける中、子どもたちの汗と瞳がキラキラと…いやいや、実際はさすがにこの暑さに少々バテ気味かな?

ここから古民家へ移動して後半へ。

ガラガラと扉を開けると、目に飛び込んでくるのは大きな囲炉裏。
「トトロのおうちみたい!」とかわいい声が上がった。パチパチと炭が弾ける音と煙と匂いは、子どもたちだけでなく、パパやママにとっても新鮮な感覚だ。

最初の調理は、とってきたばかりのみずみずしいきゅうりを洗い、自分の名前を書いた割り箸に刺して氷水の入った桶の中へ。

ここから子どもチームと大人チームは別行動!調理担当はもちろん子どもチーム。いくら「ダメと言ってははダメ」のルールがあっても、自分の子どもが目に入るとついつい。そんな“ついつい”もここからは完全シャットアウト!

この日のメニューは、冷やしきゅうりをはじめ、自分たちで切った野菜をトッピングしたピザ味噌汁五平餅、そして炊き立てのご飯。オーブンでチン!炊飯器をオン!というわけにはいかないのがこの日の調理実習。

そもそも畑からとってきたばかりの野菜を調理することも、子どもたちにとっては初めての体験。もちろん薪を割ってかまどにくべて、火吹き棒で火加減の調整をするなど、アニメの世界のおはなしだ。

真剣に火の扱い方に耳を傾け、亜希子先生の手順を頭の中に叩き込む。暑い中、汗だくになりながらも、子どもたちの必死な姿にスタッフたちも暑さを忘れてしまうほど、全力でサポートする。

「暑いよね。こんな時にさっきの冷やしきゅうりが美味しんだよ!」と亜希子さん。
夏野菜を食べると体温が下がることを体感する。こうした体験は知恵となり、一生忘れることはない。これが今回の大きな目的の一つと亜希子さん。

薪をくべたかまどでは、繊細な火加減の難しさに四苦八苦しながらも、果敢にチャレンジし、ふっくらとおいしいご飯と野菜たっぷりの味噌汁が完成!

囲炉裏では、あらかじめ亜希子さんが準備してくれた五平餅に子どもたちがタレを塗り、自分で炭火の上に。サポートしてくれたのは古民家のご主人、内藤太一さん。焦げた味噌ダレの香りがたまらない。

ようやく、本当にやっと完成!

何せ薪割りからだから時間がかかるのは当たり前。
「畑仕事のあとで、子どもたちも腹ペコなのに、文句ひとつ言わずにもくもくと料理をしていた姿に感動しちゃった!」とはスタッフの一人。

「ねえねえママ!このご飯ね、大変だったんだよ」「この味噌汁の野菜、ボクがとったものなんだよ」「かまどの前ってめっちゃ熱かったんだけど、がんばって作ったんだよ」
食べながら、子どもたちは興奮気味に、パパやママに報告。

パパやママからは、
「いつもはお腹が空くと機嫌が悪くなるのに、最後までちゃんと作ることができてよかったです」
「いつも苦手で食べない野菜も、おいしいって食べていて、これから家でも食べるねと言ってくれたんです」
と皆さんの嬉しそうな笑顔が印象的だった。

最後にメイン講師の3人からも。

林さん「我々も汗まみれの1日でしたが、親御さんも子どもたちも本当に楽しそうで、とてもいい体験になりました!」

亜希子さん「便利な世の中ですが、人間は土から離れては生きていけません。そして一人でも生きていけません。原点を知り、感謝の気持ちが自然と芽生える講座だった気がします。あらためて私にとっても気づきの多い時間となり、皆さんに感謝です」

古民家・神屋炉庵の主人と女将「子どもたちに昔の生活を経験してもらいたかったので、願いが叶えられてよかったです。とにかく子どもたちに喜んでもらいたい!その思いだけで走り回りました。少し疲れましたが、皆さんのやりきった表情を見て、本当に一緒にできてよかったと思いました。何より楽しかった!」

さて今年の夏は、どんな“初めて”が待っているかな?

『3分でわかる、おかしなサマースクール』一覧

第0限目『プロローグ』5月~7月

第1限目『夜の社長室』8月3日(木)

第2限目『食いしん坊五感塾』8月9日(水)

第3限目『激論!我社のDX』8月10日(木)

第4限目『ゴキゲン仕事術』8月17日(木)

第5限目『おかしなバスケ教室』8月20日(日)

第6限目『江戸時代クッキング』8月26日(土)

第7限目『団地の部屋壁芸術祭』8月26日(土)

第8限目『おかしでドーナツデコ放題』8月27日(日)

 

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