各講座が3分でわかる!『おかしなサマースクール』第2限目 食いしん坊五感塾

☆登壇者:
(株)de la hataraku 代表取締役 林 俊輔さん
春日井製菓販売 (株)商品開発フェロー 倉知直博さん
☆参加者数:24名

おか験がえんどう豆を栽培する「おかしな実験農場」。
その運営に携わる農業経営者、林さんと、春日井製菓で長年商品開発を担当する倉知さんを講師に迎え、「本当においしい野菜とは?」「黒糖ってなに?」をテーマに、ニンジンやトマト、黒糖の実食を交えて、五感を研ぎ澄ました150分間。

☆林さんによる「美味しいものは体にいい」

林さんが経営する「de la hataraku」とは、一風変わった八百屋だ。
商店街にある八百屋ではなく、野菜の栄養価を測定し、栄養価の高いものだけを通販で送るという、リッチでニッチなサービスを展開している。
この講座では、参加者の方々に「こんな野菜を食べてほしい!」という知識を林さんが直々伝授。そもそも林さんが扱う野菜は、ビタミンがどうのこうのという、そんなレベルではない。もっとスケールが大きい。その野菜全体に抗酸化力や免疫力があるか、数値を調べた上で全国の生産者と手を組んで仕入れている。
そしてもう一つ。愛知県にあるJR春日井駅の近くに畑を持ち、完全無農薬、無化学肥料で野菜を栽培する。この農場では、おか験がえんどう豆や落花生を栽培している。
「ただ農作物を育てるための農場ではなく、関わる人の健康そのものが育っていくような場作りをしたい」という林さんの想いと、「野菜づくりを通じて人づくり、コミュニティづくりをしたい」というおか験の想いが重なった、その名も「おかしな実験農場」。えんどう豆づくりも2024年で2年目を迎える。
※おかしな実験農場の詳細はこちらから(https://www.kasugai.co.jp/okashifreak/people/5409/

さて「ほうれん草の旬はいつ?」
という問いから始まった講座。答えは冬。それはさすがにわかりますよ。
甘さが感じられるし、みずみずしい。

「ズバリ!本当に体にいい野菜をお教えしましょう!」と林さん。

① 野菜不足かなと思ったら、まずは旬のものを食べて!
ほうれん草は年中店頭に並んでいるが、旬の冬のものは、栄養価が圧倒的に高い。逆に真夏は“ほうれん草の形をしているだけ”の言うなれば 野菜もどき。 栄養価の表を見て、“野菜もどき”に一堂納得。

② ホンモノの味は、“ちゃんと”作られた野菜で知る
ニンジンもトマトも昔に比べると甘い。そのせいか、最近ニンジン嫌いの子が少ないとか。
ただ味が単一化されていて、栄養価も減っている。それはなぜ?答えは、単純明快。甘い野菜を好む人が増えているから。
そして作り手側にも問題が。大量に化学肥料や農薬などを使って作られた畑では、当然土の微生物が減ってしまい、その野菜を食べる人間の腸にとって大切な微生物も、写し鏡のように減少してしまう。だからちゃんと作った本物の野菜を、実は栄養がたっぷり含まれている皮ごと素材を生かして食べることが大切。

そんな複雑で濃い味わいの旬の野菜を、バランスよく食べることも忘れずに。

ここでニンジンとトマトの実食!
4種類のトマトと、5種類のニンジンを食べ比べ、どれが好きかをグループごとで話し合う。
もちろんトマトもニンジンも生のままかじる。あまりの味の違いに驚く参加者たち。
そして最後にどのように育てられたものか、いつ収穫されたものか、どこで売られているものかなどを種明かし。

「品種や育った土地の違い、生産者の思いなどで、同じニンジンでも表情が変わる。そこから、生で食べるのか、煮るのか、蒸すのか、そのニンジンに合った調理方法を考えると料理の幅が広がり、毎日の家庭での食事時間が楽しくなるはず。家族で食卓を囲めば笑顔が生まれる。これこそが、健康な体を作るもっとも大事なこと」という林さんの言葉に、全員が大きく頷いて終了!

☆倉知さんによる「黒糖の知られざる正体」

春日井製菓の社員、倉知さんは愛知県出身。
入社27年目にして、リニューアルも含めて200品近い商品を生み出してきた 。うち黒糖商品は20品ほど。社内では“黒糖の達人”の異名を持つ。

まずは自己紹介から始めた倉知さん。「愛知県にある実家で、昔は牛を20頭飼っていまして。うちの爺さんは牛に足を踏まれてエライことになったんですよ!」といきなりの倉知節に、参加者の方たちは「何が始まった?」とお口ポカンだ。
この爺さんが酒飲み→倉知さんがワイン好きに→山梨大学でワインの発酵の研究 をしていて酒のつまみも好きになる→春日井製菓に入社。と、倉知さんのこれまでの人生の出発点が、うちの爺さんだったというわけだ。一気に倉知ワールドに引き込まれた会場内。もうこうなってしまえば、倉知さんが何を言っても参加者の方たちは破顔大笑。“笑いは健康な体をつくる”という前半の林さんの教えをそのまま引き継いだような後半の講義だ。

「お酒に黒糖がこれまたウマい!牛乳にも当然黒糖!そうそう、ミルクの国と黒あめを一緒に食べると非常に美味しいんですよ」。
かなり個人的な好みに寄った熱い発言が飛び出す。

ようやくここからが本題!全員で黒あめを舐めながら、倉知さんによる黒糖講座がスタートした。今回、林さんの野菜も実食するということで、黒糖蜜を持参し、黒糖で野菜を食べるという、ここだけでしかできないマリアージュも用意された。

まずは黒糖は何からできている?答えはもちろんサトウキビ。
普段触れる機会がほとんどないであろう、サトウキビの実物を参加者の方に触ってもらう。

「サトウキビは長さが3mもあり、収穫は体力仕事。手狩りと機械狩りの2つの方法があり、根元から取ることができる手狩りの方が、味が良いんです」と、倉知さん。「あくまでも感覚ですけど…」と付け加えてしまう、少し慎重な倉知さんを温かく見守るような参加者たち。会場の一体感が心地よい。

続いて、さとうきびから黒糖になるまでの工程を説明すると、ここからクイズ形式で黒糖に迫っていく。
白砂糖よりはるかに多い水分量を含むこと、カリウムやカルシウムなど栄養素も豊富に含まれていること、唾液の分泌を促し、老化防止に効果があるといわれていること、疲労回復に効果が見られるなどなど、知られざる黒糖パワーを紹介。

いよいよ黒糖も実食。黒糖は沖縄の8つの離島でのみ作られていることや、それは排他的経済水域を守るためでもあるという国策にも関わっているということなど“黒糖トリビア“に耳を傾けながら、黒糖を食べ比べる。
味の違いを言葉で表現して!という倉知さんのリクエストに、グループでの話し合いも盛り上がる。
※黒糖トリビアについてはこちらからhttps://www.kasugai.co.jp/okashifreak/people/3779/
https://www.kasugai.co.jp/okashifreak/people/6546/

「磯の香りがする」「フルーティな味」「ちょっとスパイシー」などなど、同じ黒糖でもここまで味が違うんだ!と驚く参加者たち。

「黒糖はサトウキビから作られる食品なので、その年の気候や土壌によって味が変わります。だから色々な島の黒糖を絶妙な配合でブレンドして、常に美味しい黒あめを作っているんです。黒あめファンのみなさんを裏切らないように。40年愛されていますからね」。

との最後の言葉への、参加者の皆さんの感動の大きな拍手でお開き。

もちろん今回もクリスピー・クリーム・ドーナツが皆さんのお手元に!
スタッフも一緒にいただきます〜

林さんからの野菜のお土産付き

『3分でわかる、おかしなサマースクール』一覧

第0限目『プロローグ』5月~7月

第1限目『夜の社長室』8月3日(木)

第2限目『食いしん坊五感塾』8月9日(水)

第3限目『激論!我社のDX』8月10日(木)

第4限目『ゴキゲン仕事術』8月17日(木)

第5限目『おかしなバスケ教室』8月20日(日)

第6限目『江戸時代クッキング』8月26日(土)

第7限目『団地の部屋壁芸術祭』8月26日(土)

第8限目『おかしでドーナツデコ放題』8月27日(日)

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