タイトル:おばあちゃんのおやつどき
おばあちゃんとの思い出 ・私がまだ小学生だった頃のエピソード。おばあちゃんちへ遊びに行くと、必ず15時になると「みんなおやつ食べんか〜」と縁側から庭に向かって大きな声が聞こえてくる。誰かひとり先におばあちゃんのところへ行くと「みんな、呼んでおいで」と必ず返されてしまう。
みんなで縁側に並んでおやつを食べるのがお約束だった。「誰か一人でも、仲間外れにならないように」 「誰か一人でも、寂しい思いをすることがないように」 おばあちゃんのおやつどきは おばあちゃんの深い深い優しさが伝わってくる時間だった。
大人になった今、おばあちゃんちへ行くと昔より少し小さくなった おばあちゃんが迎え入れてくれる。今はおばあちゃんと二人、肩を並べ昔と同じように縁側でおやつを食べる。世界で1番優しくて好きな時間。おばあちゃんのおやつどき
主催者より
特賞に選ばれた4作品は、絵本作家さんが当選者の皆さまにお電話し、400字では語りきれなかった背景や気持ちをお聴きし、一緒につくりあげました。原作からの変化もお楽しみください。
原作者 井上 季咲良さんの受賞コメント
数ある作品の中から私の作品を選んでいただき、本当にありがとうございました。昔から詩を書いたり、作文を書いたりすることが大好きだったので、当選のメールが来たときは、飛び上がるほど嬉しかったです。何よりおばあちゃんに、むぴー先生が描いてくださった絵本をプレゼントできることがとても嬉しいです。絵本が届いたら、真っ先におばあちゃんちに持って行こうと思います。
絵本が出来上がって読んだとき、当時の情景を思いだしとても懐かしい気持ちになりました。短い原案だったにも関わらず、素敵な絵本に仕上げてくださったこと本当に感謝の気持ちでいっぱいです。むぴー先生が描いてくださった絵本は私にとって一生の宝物になりました。
いつか私に子どもができたとき、この絵本を子どもに読んであげたいなと思います。そして次は私が子どもに特製ドーナツを作ってあげたいなと思います。春日井製菓さん、むぴー先生、素敵な思い出を、宝物をありがとうございました。