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2021.10.04

【五感】ラムネを積むことで次々発見トキメキ!【西川教授解説】

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ラムネの包装セロファンをとり、高く積み上げています。確かにセロファンがあると高く積み上げられないですよね。親としては、高く積み上げているという事実よりも先に、食べ物をむき出しにして遊んでいることが気になるのではないでしょうか。皆さんはこの子の行為に対し、どんな反応をされるでしょうか。

「食べもので遊んじゃいけません!」
「この後どうするつもりなの?」
「手をあらってから遊んでるの?」

だいたい、こうした声が真っ先に出てくるのではないでしょうか。もちろん、食べもので遊ぶことは、本来のねらいからはずれた行為でもあります。ましてや、このご時世、衛生管理はとても大切なことです。ですから、そのことを気づかせようとする親の思いは至極自然なことだと思います。そのことは否定しませんが、まず大事なことは、この子どもの行為の意味を探ることではないでしょうか。簡単に言うと、この子どもは何に心動かされ、遊んでいるのでしょうか。

ラムネを食べようとしてセロファンをはがしたとき、ラムネの形状から「これは積み重ねられるかも」という発見がまずあったのかもしれません。そして積んでみると、結構高く積めることに心動かされます。また、ラムネの色にも注目して、同じ色を重ねていくなど、工夫を凝らしているようです。さらに、剝がしたセロファンを同じ色にそろえておくことも、遊びの一つとなっています。たぶんこれまでの経験からなのでしょう、スケッチブックを下に敷くと安定したのでしょう。いろいろな心動かされるできごとから、新たな発見が次々起こっているのです。

私たち大人は、行為を見ることはあっても、行為の意味をみようとすることはどうやら苦手のようです。子どもの行為をすぐにイタズラとしてとらえ、否定的な言葉がどうしても先に出てしまいます。ダメなことはダメと伝えなければなりませんが、その前に、行為の意味を探り、子どもの行為に共感してからでも、決して遅くはないと思います。

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